CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
ホノルル国際空港からルナリオ・フリーウェイを南南東へ下り、カラニアナオレ・ハイウェイを東へ!
カモレパークを越えた辺りで、
『もうすぐ着きますので!』
と言うケビンのアナウンスが、マイクを通して聞こえてきた。
すると大きなゲートを通り、広い敷地の中へと入っていった。
目の前に拡がる広い駐車場の奥には、まるでゴルフ場のクラブハウスの様な、3階建ての建物がみえた。
その建物の正面玄関に、バスは入って行き、巨大ポーチのところで停車した。
『皆さん、到着しました。
荷物は、こちらで降ろしますので、皆さんは中に入って座って待っててください。』
と、流暢な英語でケビンが説明していく。
父親のミスター リーさんも、
「さぁ、皆さん、着いてきてください。
部屋割りをしましょう。」
『それでは、この座りの並びで二人1部屋ずつでお願いします。』
と俺が言うと、アボジ(親父)が、
「いや、ハヌルちゃんは、パパとヨンミちゃんと一緒に三人で泊まろうな!」
なんて言うもんだから、KYUはショックで真っ青になり、妹のソラは怒って真っ赤になっていた。
すると、オムニ(お袋)が、
『ヨボ、せっかくハワイ迄遊びに来たんだから、私は貴方と二人っきりで居たいわ!
ハヌルはKYU君と一緒で良いじゃない!
どうせ、大学卒業したら結婚させるんだから。』
「ヨンミちゃんと二人っきりかぁ…
分かった!
ハヌルちゃんはKYUと一緒に泊まって良し!」
『アッパ(パパ)有り難う!』
って言いながら、アボジに抱きついて、頬っぺたにチュッってしたもんだから、アボジは喜び、KYUはちょっぴり不機嫌になっていた。
「ユー君、父親にやきもち焼かないの!」
『わ…分かっています。』
「ユー君、ちゃんと避妊しろよな!」
『ヒョン(兄貴)、なに言ってるんですか?』
「ユー君、キョドらないの!
まぁ、そう言う事だから。
あれが要るならいつでもあげるからな。」
『もう、お兄ちゃん、ユーオッパをからかっていじめないの!
はい、お兄ちゃんカギ!
ルームB―1
アッパ(パパ)とオンマ(ママ)はルームA―1だからね!』