CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
『モシモシ、ソナ!?
Gold Strings観た?』
「観た観た!
兄貴とパパと3人で見てたけど、8時間耐久演奏って凄いねぇ~!」
『テジュンさんは何か言ってた?』
「兄貴が?何を?」
『うちのお兄ちゃんが優勝出来そうかどうかって!』
「えっとネ、難しいって言ってたよ。
あのね、他の勝ち残った参加者ってね、ヤバイくらい巧い人ばっかりだって!
中でも、4年前の優勝者のジムは、かなりレベルが高いんだって。
彼のギター演奏は、他の人と比べても特にすっごいって。
チャンスオッパも同じくらいのレベルだから、あとは運が左右するくらいの戦いに成るんじゃないかだって。」
『そっかぁー分かった。
ところでソナ、明日なんだけど4コマ目のゼミで発表でしょ?!
もうレポートの準備終わった?』
「ほぼ終わってるけど!
どうして?」
『ちょっとさぁ、レポート見せてくれる?
私さぁ、まだ終わってないんだ。』
「分かった。
じゃあソラのPCにSNSで送っておくからね!」
『サンキュー、ソナ!
感謝するよ。』
「じゃあ、明日講義終わったら、梨泰院(イテウォン=新星グループの社員、桧山隆一の実家の韓国創作料理屋の名前)でトッポキおごってね!」
『了解~!』
「じゃあまた明日!」
『お休み。』
「アンニョン!」
『ソラちゃんからかい?』
「うん、アッパ(パパ)。
ところで、今度の正月なんだけど、チャンスオッパとソラちゃんとKYUさんで韓国に行ってくるからね!
新星MUSIC本社でも仕事するんだけど、言葉大丈夫かなぁ…
私にも、小さい時からハングル語を教えてくれてたら良かったのに。」
『そうだね!
だけど、以前から比べたらかなり上達してるよ。
発音だって、母さんと変わらない位だし、何といっても覚えた単語の数が半端無いから、何も心配しなくても大丈夫だよ。』
「本当にアッパ(パパ)?!」
『本当だとも!
心配しなきゃいけないのは、どちらかと言えば料理の方だと思うんだが?』
「アッパ(パパ)、それは言いっこなしだよ!」
何時までも賑やかな林家(イムガ)のヒトコマであった。