CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
2. G-1 Grand Prix
ギタリストナンバー1を決める大会
【G-1グランプリ】
俺の妹のハヌルことSORAと、俺の婚約者で妹の親友のソナことSONAの二人が普段やってるアルバイトが新星MUSICの広報の仕事である。
そこで二人には専属モデルに成ってもらい、CMにも出ている。
今回のこのG-1グランプリの出場者を募るCMで
【日本一のギタリストを決める大会
その名もG-1グランプリ!
新星MUSICでは、この大会に出場される方を募集しています。
資格は18才以上であれば誰でもOKです。
プロ・アマ問わずの下剋上
我こそはギタリストナンバー1と自負する人達を大大大募集しています。
参加費は、お一人様1万円!
マイ ギター持参で参加して下さいね。
詳しくは新星MUSICのホームページに掲載してるよ!
応募の締め切りは3月1日。
待ってま~す!】
とハヌルとソナが、ギター片手に交互にしゃべって告知している。
既に300人以上がエントリーしている。
音楽会館の方は、1000人までは宿泊も可能なので、その人数に達したならば、応募は前倒しで締め切られるようになっている。
今回、初の試みのG-1グランプリ、なんとプロの有名ギタリストもかなり参加している。
したがって、審査員もしっかりした人材を充てないとトラブってしまう。
俺の知る限りのトップギタリストをピックアップして、出演交渉もしなければいけない。
後は、スポンサーも探さないといけない。
遣ることが多すぎるが、俺の持ち込み企画なので、協力者もスタッフも自分で探さないといけない。
ソナとハヌルも手伝ってくれる。
ハ秘書も、まるで営業マンのように毎日電話交渉を手伝っている。
その他にも、営業課で遊んでた社員を数名呼んで、現場の音楽会館の受け入れ体制を整え、余っている人員でスポンサー探しに出ていって貰った。
「あ~、遣ることが多すぎて、何から手をつけりゃあ良いんだよ~!」
『お兄ちゃん、焦りすぎ!
もっとスタッフを信頼して。
うちの社員は、皆さん優秀なんだから。』
「そうだよな。
じゃあ、先ずはこの人に電話して意見を仰ぐか。」
『Seijiさんでしょう?』
「何で分かったの?」
『いつも、困ったらSeijiさんに連絡しているじゃない。』
「そうだよなぁ。
何たって頼れる兄貴だから。」
『後は、白川GMにも聞いてみたら?
あの人、結構若い頃色んなイベントの企画を成功させたってアッパ(パパ)が言ってたじゃない。』
さすが俺の妹、中々頼りになる。
Seijiさんと電話で話した後、白川GMに連絡してみた。
今、手が空いているから相談乗るぜ!と言うので、直ぐに4階のゼネラルマネージャー室へ向かった。