CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
3月20日
集まってきた出場者は、合計で丁度1000名。
締め切り日が来る前に定員数がいっぱいになった。
10日毎に人数は半分程になっていく。
毎回課題をだし、10日以内に挑戦する。
挑戦出来るのは1回のみ!
その日に挑戦するも良し!
10日目に挑戦するも良し!
合格者は11日目の朝に発表され、脱落者はそのまま帰って頂くのだ。
500人から250人になったところで、第1セクション終了である。
次回は7月20日から、残った250人が第2セクションを戦うのだ。
そして第1ミッションは、
CスケールからBスケールまでを使ったハ長調のアドリブ演奏を一人5分間演奏するのが課題だ。
簡単なようで難しい基本のコード進行を、楽譜なしでアドリブ演奏しなければいけない。
単純なミスが脱落に繋がるのだ。
案の定、プロのギタリストでも通過出来たのは半数程で、気負い過ぎが仇となっていた。
軽い気持ちで演奏したアマチュア出場者のほうが、リラックスして演奏出来ていた。
やはり、プロゆえのプレッシャーに負けたのが、75人もいたのには驚いた。
500人の通過者は、それぞれの部屋に戻って寛いでいた。
そこに館内放送が、
【第2ミッションを発表します。
次のミッションは、ヒアリングです。
心の準備が出来た人は、チャレンジルームまで来てください。
チャンスは1度きり!
通過者の先着250名が合格者です。
10日以内にクリアしてください。】
何と、先着250名と言っているのにもかかわらず、牽制しあっているのか、なかなかチャレンジルームに遣ってこないのだ。
最初に動いたのは、本家本元アメリカのGold Stringsにも出ていたハードロックバンド【ブロークン ヘッド】のギタリスト、堺皇成君だ!
彼こそが、Seijiさんの奥さんの弟で、本場アメリカの大会でもベスト8まで残っていた、かなりの腕前のギタリストである。