CHANCE 2 (後編) =Turbulence=





暫くして、ソナがお袋さんと一緒に2階から降りてきた。



『チャンス オッパ!お帰りなさい。

マンナゴ シッポソヨ!(会いたかったよ!)』



「ただいま!

ところで今日はどうしたんですか伯母様?」




『チャンスさん、取り敢えず座って話しましょ!

ソナ、冷たい飲み物でも用意して。』



『はいオンマ(ママ)。』



『チャンスさん、この間ソナから話が有ったんだけど、卒業を待たずに交際を発表したいって言うのよ。

これって、どうなるか分かっているでしょ!?』



「はい。

ですから、もう少しジックリ考えようって話してたんですが‥‥‥」



『うちの娘がね、貴方と一緒に居る時間が少ないから、ここに住み始めたいって言うし、マスコミの耳に入れば格好のネタにされてしまうのよ!って言っても、寂しいよ寂しいよ!って言って聞いてくれないの。

今後の事について、貴方の意見を聴かせてくれますか?』



「私も、ソナさんと同じくらい会いたい気持ちも寂しい気持ちもあります。

しかし、社会人ならともかく、がくせいの間に発覚した場合、大学側にもかなりの被害や迷惑を掛けると思いますし、後残り半年だけなので、出来ればソナさんの為にも公表は控えた方が無難かと思っております。」



『ソナを説得出来るわね!?』



「任せてください。」



『この家自体が、注目されていた家だから、貴方以外の人が出入りしていると、直ぐにばれちゃいますから、その辺も気を配るって事で!』



「勿論です。」



『ちょっと、オッパもオンマ(ママ)も、そんなに早口で難しいハングル語で話していたら、ソナ全然分かんないよ!

日本語で話してよ。』



「ゴメンねソナ!

これからの俺達が、どうするべきか相談していたんだよ。」



『だから、もう皆に公表しようよ!』



「それには、色んなところに迷惑が掛かるし、後半年なんだから我慢しようよ。

俺がちゃんと巧く遣って時間作るから。

それに、新宿の新星MUSICでバイトしてるんだから、社内に二人だけの場所を造っておくから、そこで会おうよ。

この家自体が目立つ家だから、そこに出入りしているとアッと言うまにマスコミが嗅ぎ付けてくるから!

社内だったら、誰も俺達のことをとやかく言わないしね!」



『‥‥わ‥‥分かっ‥た‥!』



ソナが、しょげてしまったよ。



そこに



ピーンポーン!



誰か来た。


カメラ付きインターホーンを覗くと、そこに居たのは‥‥‥‥‥‥



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