CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
『久しぶりなのら!
ソナちゃん、お誕生日おめでどう!
はい、これ。
プレゼントだよ~ん!』
やって来たのは、元XYZのキーボード奏者のジョージこと森本城次と、奥さんの那奈ちゃん、そして1才4ヶ月になった娘の楓(かえで)ちゃんの3人だった。
「ジョージさん、ナナさん有り難うございます。
うわぁ~、綺麗なバッグ!
こんな高価な物、もらって良いのかしら。」
『大丈夫よ。
私とジョージさんで選んだのよ。
使ってね♪』
「有り難うございます。
オッパ、こんな誕生日プレゼント頂いたわ!」
「これって、エルメスのバーキンじゃんか!
ジョージ、良いのか!?」
『良いのら!
将来の新星グループの社長夫人への貢ぎ物なのら!
ハハハ!』
「何が貢ぎ物だよ。
相変わらずだな。
かえでちゃん、久しぶりに見たら、何か大きくなったなぁ~♪
この前、産まれたばかりなのに、もう歩いてるよ。」
『チャンスさん、かえで、今月で1才4ヶ月になったのよ。
もうしゃべるんだから。』
「凄い凄い。
かえでちゃん、お兄ちゃんの事、覚えてるかな!?」
『チチャーのチャチュちゃん。』
「何か言ったぞ。
何て言ったんだ!?」
『ギターのチャンスちゃん!って言ってるのよ。』
「そっかぁ。
タガログ語かと思ったよ。」
『日本語ですよ。』
「ダッ!ちっこでた!」
『アラアラ、オムツ代えましょうね。
アナタ、トレーニングパンツ取ってくれますか?』
『ハイよ。
かえで、ちっこ出る前に言うのらよ!』
「オポ。(はい。=フィリピン語)」
『なんか、うちの美嘉(ミカ)よりしっかりしてるかも。』
「テジュン、奥さんと子供はまだ来ない。」
と、言ってるところへ、漸く着替えを終えておめかしをした娘の美嘉(ミカ)ちゃんが、美里(ミリ)ママと共に遣ってきた。
『お待たせしました。
ミカごあいさつして!』
「みなしゃん、……ちわっ!
アッパ~!(パパ~!)」
『ミカちゃん、おいで!』
甘えん坊のミカちゃんは、直ぐにテジュンの膝の上にチョコンと座り、ご満悦の笑みで皆をキョロキョロ見ている。
「テジュンとこの娘も、久しぶりに見たら、ヤッパ凄くでかくなってるなぁ。
こんなに子供の成長って早いもんなのか!?」
『いずれ分かるさ!
もう後2ヶ月くらいで産まれるんだろ!?
あっという間だぜ!』
そこへ、ケントとヒカルちゃんも遣ってきた。