CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
久しぶりに集まった仲間たちと、近況を話し合って、その後ソナの実家で酒盛りが始まり、結局5時間以上もいたことになる。
夕方過ぎに成って漸く皆、代行運転を呼んで帰っていった。
そして4月に入り、ケントが両親と一緒に遣ってる、フレンチレストランのオルタンシアに又々集まり、今はKYUと俺の妹の空(ソラ=本名は荷娜と書いてハヌルと言う)も加わって、屋上で花見をしている。
1階は、フレンチレストランのオルタンシアのホールが在り、改装して2階は個室が設けられてある。
3階が居住区となり、その上に屋上が在り、その屋上にも簡易のキッチンと石窯、それに全面的に芝生も植えられてあるのだ。
バーベキューコンロも用意され、皆で肉や野菜を焼きながら、ワインを飲んでる。
石窯では、ピッツァが焼かれ、調理台が今は立食の配膳台になり、色んなオードブルが並んでいる。
子供たちは、今日は連れてきていないジョージやテジュンの夫婦も、久しぶりに羽を伸ばしている。
屋上から、真下に大きな桜の木が3本見えるが圧巻だ!
今日はシン(天道 新)も、奥さんの章子さんと一緒に来ている。
と、そこへ
『皆さん、こんにちは♪
これ、お父さんから差し入れで~す。』
「やぁ春ちゃん、久しぶり!
何これ?」
『海鮮チヂミとジャガイモチヂミです。』
「有り難うね。
春ちゃんも、こっち来て一緒に飲もうよ。」
『チャンス氏、彼女誰なの?』
「朴 在虎氏(パク・ジェホさん)は、初めて会うんだっけ?
彼女は、うちのオムニ(お袋)の実家の韓国家庭料理店、仁寺洞(インサドン)の柳(ユウ)副料理長の末娘の春希(ハルキ)ちゃん!
先月、関東大学を卒業して、来週からうちの新星グループの子会社のNSフーズで働くんですよ。」
『はじめまして♪
ORJANGのPJさんですよね!?
私は、柳井 春希(ヤナイ ハルキ)と言います。
本名は、柳 春希(ユウ・チュニ)と言います。
宜しくお願いします。』
『ハングル語が上手だね!
俺は、PJこと朴 在虎(パク・ジェホ)!
宜しくね、春希氏(チュニちゃん)。』
PJが、今まで見せた事の無いようなセクシーなスマイルを見せながら春ちゃんの肩に手を置いた。
その瞬間、春ちゃんは真っ赤になりながら、
「こ……こちらこそ……宜しく お願い……します。//////」
さっきまで、流暢に喋っていたハングル語が、急にカタコトに成ってしまって、春ちゃんの顔は桜の花びらよりも桜色に染まっていた。