CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
 



『皆さん、まずは冠番組おめでとうございます。

今回うちで新たな試みとして、様々なジャンルの音楽を題材にしてのトークと、勿論演奏もして貰いたいのです。

民族音楽やクラシックなども触れてみたいと考えています。

毎回、各ジャンルの第一人者を招いて、分りやすく親しみやすい番組作りにしていって貰いたいのです。

堅苦しい音楽番組なら、民放でやらなくてもやっているので、あえて軽い気持ちで音楽に触れ合えるのが良いんです。

元々、音楽って言うのは、音を楽しむ事から始まるんですから、皆さんには楽しみながらやって欲しいと思います。

途中で、音楽クイズや、裏話、演奏している映像なんかも入りますが、ひょっとしたら簡単なドラマを作りたいとも考えています。

例えば、60年代のエルビスの特集を組んだとしたら、エルビスのエピソードを、皆さんが出演して再現VTRなんかを作りたいんです。

如何ですか?』


「なかなか大変そうですね!」


『再現VTRに出たいのら~!』


「俺は、音楽に関する事なら、楽しみながらやれるぜ。」


『僕も楽しみです。』


「と言う訳だから、メンバー全員で頑張ってやっていきたいと思います。」


『有り難うございます。

毎週日曜日の夜8時からの1時間番組です。

目標としては、最低でも3年間は存続させたいと思います。

収録は、毎週土曜日の朝一からで、2週間遅れでのオンエアとなります。』


「分かりました。」


『土曜日は、ラジオの生放送が有るから、大変だろうにゃ。』


「そうだな。

夜8時からだから、夜の6時にはスタジオ入りしないといけないもんな!

再現VTRの撮影が有るときは、別の日に撮って貰えますか?」


『それは大丈夫です。

そちらのスケジュールの緩いところに入れて頂くと言う事でOKです。』


「助かります。

レギュラーは、僕らだけですか?」


『今のところは、その予定です。』


「男ばっかりだと、むさ苦しく無いですか?

視聴率を考えなければいけないのですから、アシスタントに女性を一人入れて貰えないですか?」


『そうですね…。

急に言われると、用意していなかったので、何とも言えませんが、心当たりでも有りますか?』


「はい。

うちのアナウンサーで、音楽に詳しい女性がいるんですが、如何ですか?」

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