CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
結局、ソナは最初から最後までジッと黙って話しを聴いていて、一言も話さなかった。
まるで、自分のせいで大事になって申し訳ないとでも思っているのだろう。
帰りの車の中でもずっと無口で、俯いたままである。
「ソナ!
心配するなよ!
どうにかなるから。
まぁ、これからは俺ももっと注意して、お前には迷惑かけないから。
明日、俺が上手く誤魔化しておくよ。」
『チャンスオッパ、流石に私も大事になってることは分かるよ!
芸能人と付き合っていくことって大変なんだなぁって、今頃になって再確認させられたよ!
私を守るためにオッパに嘘までつかさなきゃいけないって、私の存在がオッパの妨げになってるんじゃ……』
「ソナ!
何言ってるんだよ。
俺は、この世界に入った時から、いつかはこんな日が来ると思っていたから、全然気にならないよ。
ただ、ソナに迷惑をかけてしまったなぁって思ってるから、本当にゴメンな!
でも、絶対にソナの事は俺が守っていくから、安心して着いてきて欲しい。
俺は、初めてソナに会った時から、ずっとお前だけを見てきたし、ソナが居ないと俺は頑張れないんだから!
俺の為に、これからも心配しないで、俺のことを信じて着いてきて欲しい!」
『勿論よオッパ!
私もオッパが居ないと生きてけないんだから!
分かったわ!
明日は、頑張ってね!』
そして、翌日
朝からTVでは、俺とソナの事がワイドショーを賑わせていた。
関東TVの朝の情報番組でも、XYZのギタリスト、チャンスさんに恋人が!
なんて見出しで、服部アナウンサーが女子アナと盛り上がっていた。