CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
「なかなか良い感じだよ。
ジョージ、キーボードに何か注意点は有るかい?」
『彼女、上手なのら~!
でも、強弱の付け方が上手く出来ていないから、そこんところを気をつけて演奏したら、もっとメロディーに深みが増すじょ!』
「ケント、ドラムは?」
『ミュートのタイミングが遅いのが気になったな!
それから、フロアタムを無駄に叩きすぎだし、バスタムをもっと強くってところかな!』
「OK!
じゃあテジュン、ベースはどう?」
『パワーコードが少し雑だな!
余計な音が混ざっている。
特に、3番のサビが酷い!
E弦上をスライドさせての演奏を意識し過ぎて、コード進行に無理がきてる。
A弦を有効に使った演奏をしたら、もっとスムーズな演奏が出来るはずだ。』
「そうだな!
そこは俺も気になっていたよ。
KYUからは、何か有るかい?」
『ネェ、ヒョン!イッスムニダ。
(ハイ、兄貴!有ります。)
彼女、音域は広いのですが、低い音での安定感が悪いのです。
自慢の高音で歌っているのは、大したものですけど、C以下の音、特に下のラの音やソの音では、微妙な音のブレが気になったです。』
「KYUの話はハングル語だから分かったな!
他のメンバーが気になった点を話すからちゃんと聞いてくれ!
ギター、チョーキングの多用は見た目は格好いいかもしれないけど、この曲では聞き苦しいだけだよ。
それに、間奏部分のBスケール、アクセントの位置が違うよ。
ちゃんと頭の部分にアクセントを!
ベース、君は………
ドラムは………
キーボードは………」
XYZのメンバーからの指摘を、彼女達に伝えた。
『ありがとうございます。
指摘された部分に気をつけて演奏します。
もう一度聴いて下さい。』
「勿論!
それじゃあ頭から通して合わせてごらん!」
『1 2・1 2 3 4~♪