CHANCE 2 (後編) =Turbulence=




「うん、だいぶ良くなった!

その調子で頑張って練習してって言いたいところだけど、もう直ぐ閉店の時間だから、今日はここまでな!」


全員、片付けて車に乗り込み、彼女達をマンションで降ろしで安田マネージャーにバトンタッチした。


明後日に全員で美容院に行く旨を伝えて、俺達もそれぞれ帰宅して行った。


それからの日々は、毎日の練習や美容院、衣装合わせやTV出演をこなし、いよいよレコーディングの日が遣って来た。


~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~



今日はXYZはOFF日!


他のメンバーは、久しぶりに彼女とのデートを楽しんでいるのに、俺は朝一番で彼女達のマンションにピックアップに行き、今は本郷スタジオの最上階、レコーディング専用のスタジオ5に来ている。


「おはようございます本堂さん!

今日は、1号店の店長の西条さんと天道君と6号店の坂田店長がレコーディングして頂けるのですか!?」


『あぁ!


音響助手の東野が、今晩のCALM(新星MUSICのタレントのバンド名)のデビューライブに駆り出されて、今頃はセッティングしいるところだろう。

それで、坂田がピンチヒッターで来てくれたんだよ。』


「彼らがデビューするんですか!」


『チャンスも知っているのかい!?』


「以前、クラブ ソウルナイト で俺の彼女にチョッカイかけてきたから、怒鳴りあげた事が有るんですよ。」


『ほぉ~!

チャンスでも声を荒げる事が有るんだ!』


「DJーCですよ!

マジでむかついたんですから!

本堂さんはCALMご存知なんですか!?」


『当たり前だろ!

奴らのCDレコーディングしたの俺だぜ!

DJーCの母ちゃんも良く知ってるし!

韓妍兒(ハン・ヨナ)だろ!

俺がまだ新星MUSICに入った当時、会社自体まだそんに大きく無かった頃、韓国から遣って来た演歌の歌姫として、妍兒(ヨナ)が新星MUSICと契約したんだ。』


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