CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
「本堂さんが新星MUSICに来た頃って言ったら、俺が生まれて直ぐくらいでしょう!?
その頃って、良く演歌の歌姫と言われていた彼女と契約出来ましたね!」
『この当時の日本で、芸能プロダクションを遣ってる韓国人って言ったら、うちの会社と熊川企画くらいで、彼女はうちの社長と韓国で多少交友が有ったみたいだ。
それで、当時弱小プロダクションの新星MUSICだが在籍してくれたそうだよ。』
「でも、売り出すのって大変だったでしょう!?」
『そりゃあ、金が無いから派手な宣伝は出来ないし、とにかく実力だけで勝負したよ。
でも、結局はシングルを2枚出して自然消滅!
引退したよ。』
「今度は、その息子が新星からデビューかぁ。
あの当時のリベンジだな!」
『そうかもな!
DJーCのお袋サンが遣っていた歌謡教室を、社長が買い上げたって聞いたぞ!
もしかしたら、お袋サンもその内再々デビューさせるんじゃないのか!?』
「昔のお詫びって事でかな?」
『それは分かんないけど、元々実力の有る歌手だし、話題性とか、色々と考えてるんだと思うぜ!
儲からない事に投資する人じゃ無いからな!』
「ハハハハ……… 」
『噂をすれば何とやら!
社長がお出でになったぜ!』
「おはようございますアボジ(親父)。
今日は宜しくお願いします。」
『やぁチャンス、頑張ってるみたいだな!
仕上がり具合はどうだ?』
「そうですね…だいたい80%くらいの仕上がりですね!
後は、本堂さん達に残りの20%と、プラス・アルファの彼女達の潜在能力を引き出して貰えたらなと思っています。」
『おいおい、他人任せかい!?』
「イイエ!
彼女達は、元々実力は有るんですから、心配していないのです!
でも、遣っていきながら成長するタイプの子逹ですので、もっともっと化けると信じています。
それは、俺達も、本堂さんのレコーディングで経験していますから、安心しているんです。」
『そりゃ楽しみだな!
じゃあ、そろそろ始めてくれるかな!?』