CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
昨日のレコーディングで、かなりショックを受けた彼女達だが、気合いも十分に本日のレコーディングでは見事な演奏をしてみせた。
それでも、ケアレスミスで本堂産のストップが入る。
レコーディングの途中、俺は自分の仕事の時間となり、急いでひまわりテレビへと向かった。
収録が終わってまた、次の現場となる関東テレビへ!
そして、FM東京の生放送が終わって本日の仕事は終了した。
移動中にも取材が有ったので、殆ど休憩無しでヘトヘトである。
夜9時を過ぎているから、彼女達のレコーディングは既に終わっているだろう。
俺は、安田マネージャーに連絡してみた。
「モシモシ、安田マネージャー!
高山だが、彼女達のレコーディングはどうでした?」
『高山常務、お疲れ様です。
彼女達は、頑張って昼過ぎにはハングル語バージョンのOKを出しました。
その後食事休憩の後、日本語バージョンのレコーディングは、ボーカルの発音が上手くいかず手こずりましたが、それでも夕方6時くらいには終わりました。
その後、日本語の勉強会をして、今はファッションの講義を受けているところです。
この後は食事休憩したら、作詞作曲をさせるようにしています。』
「わかった!
彼女達を宜しく頼む。」
『承知しました。』
「明日は、朝からテレビ局の生放送が有りますから、朝6時迄に関東テレビへ向かって下さい。」
『承知しました。』
「それではお疲れ様!」
『お疲れ様でした。』
10月に入って最初の土曜日、今日は待ちに待った
美racle/Lady
のCD発売日だ!
彼女達も、午前中はテレビ局周りをして、本日発売のファーストシングルと午後からの大型CDショップでのサイン会の告知をして回った!
その日のサイン会は、予想以上の反響で、大成功であった。
なんと言っても、ジャケットには俺達XYZが一緒に映っているし、話題性もばっちりである。
俺達が彼女達にプレゼントを手に手にアプローチする、ちょっとコミカルなジャケットになっている。
テジュンなんか、なかなか笑顔が作れず、引きつり笑いの為NG連発だった。
翌週の週間チャート発表では、堂々の1位であった。
こうして、俺がプロデュースする彼女達
美racle/Lady
(ミラクルレディー)
の華々しいデビューの幕開けであった。