CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
「16時入場開始で、17時開演です。
時間は休憩を挟んで22時迄の5時間と言う長丁場です。
今回、韓国本社から送り込まれるkAYAの日本デビューがメインだと社長は言ってたけど、こっちにしてみれば美racle/Ladyの実力を知って貰う絶好のチャンスだとも考えて居るから。
その為にはXYZ の皆にも是非とも協力して貰いたいのです。
このプロデュースの成功の足掛かりにもしたいし、それによって俺達XYZの更なるスキルアップと、新境地開拓のきっかけにもなって欲しいんです。」
『チャンス、それは勿論問題無いんだけど、協力して欲しいって…、一体何をすれば良いんだ!?』
「まずはKYU、踊って欲しい。」
『エエェ~!?
ぼ…僕、ぉ‥踊れませんです。』
「そこを何とか頑張って歌って踊れるKYUを披露して貰いたいんだ。」
『…………』
「勿論、俺とテジュンも、美racle/LadyのバックでKYUと3人で踊る予定だ。」
『ちょっと待ってくれチャンス!
俺も踊るのかよ!?』
「あぁ、勿論そのつもりだが!」
『無理だ!
有り得ねぇ!』
「そんな事無いだろ!?
ソナから聞いたけど、高校時代良くクラブに通ってたらしいじゃないか!
得意なロックダンスやアニメーションをファンの子達に見せてやってくれよ!?」
『ソナの奴!
いらんこと喋りやがって…!
わかったよ!
やれば良いんだろ!』
「コマッタ(アリガトウ)
KYUは簡単なステップでボーカルの周りを躍りながらアピールして貰うからね。」
二人共、無言でうつ向いて仕舞った。
ジョージとケントは、必死で笑いを堪えていたが、
『チャンス、おいらとケントは踊らなくても良いのかにぁ!?
なんなら、おいらも踊っちゃっても良いよ~ん!』
「いや、ジョージは今回シンセサイザーでSE(効果音)を担当して欲しいんだ。」
『シンセ!?
面白そうなのら~!
ケントは!?』
「ケントは、美racle/Ladyと一緒にドラムを頼む!」
『ツインドラムかぁ。
面白そうだな!
でも、どうしてなんだ?』
「美racle/Ladyのドラムは、テクニックはあってもパワーにかけているんだ。
だから、ステージを盛り上げる為の演出としてのツインドラムなんだ。」
『チャンスは色々考えているんだな。』