狂気と良気
「引き返す事は出来ませんよ。」
おばあさんがニヤリと笑みを浮かべた瞬間…。

バンバン…ジー。ガシャンガシャン。
背後から物凄い音がして私達は、振り返る。

「道がない…」
私は、戸惑いながら言う
「どうなってるんだ?」祐馬が問いかける。

「ここから出せよ!」
亮太は、いつの間にか現れた壁を必死でたたく。
翔子は、ただただおばあさんを睨みつけていた。

「さぁ。この先に、お部屋がありますからね。」おばあさんは、何事もなかったように歩き出す。
引き返す事も出来ない私達は、仕方なくおばあさんについていく。
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