狂気と良気

「信川、いるか？」
「佐久間さん」
同僚の佐久間が入ってきた。
「信川、調べて欲しい事があるんだが…。暇だから、調べてくれないか？」佐久間は、フロッピーを手にしながら近づいてくる。
「何だ？」
私は、うなだれた体を起こし佐久間を見た。
「あのな、これは私の友人から送られてきたフロッピー何だがな。彼は、北町で起こっている若者や住民の死について調べたのだ。そして、彼は昨日死んだ。住民にバレたと私に電話をしてきた後死んだのだ…。」

「その件は、調べない事に決まったんです。」
私ではなく生谷が答えた
「調べない事は、もう出来ないのだよ…。」
佐久間は、生谷に向かって大きな声で言う。
「何故ですか？」
生谷は、佐久間に問いかけた。
「感染は、北町に広まりつつある。北町の過疎化が広まり続けると…。奴らは、血を求めこの橋を渡ってくるだろう…。
狂気に浸食された奴らに怖いものなど何もないからな…。」

佐久間の言葉に生谷の顔は、みるみる間に曇っていく。

「わかった。調べよう…」
私は、佐久間にそう言ってフロッピーを受け取った。
「じゃあ、今日から誰も入れないように特殊班としよう。我々五人で調べよう…。」
「わかった。水元も協力してくれるな？」
「はい。」

こうして、私たちは調べる事にしたのだ。
特殊班として、北町を…