一生恋愛



今日もいつも通り家に帰る。




いつも通り「おかえりー!」と返してくれるおばさん。




ただいつもと違ったのは、おばさんが酷く困った様子だったってことだ。






『どうしたの??』

あたしは紙に書いておばさんにたずねる。




「……実は謙介がレギュラー選抜試合のトーナメント表を書いた紙を朝リビングに置き忘れててね?届けなきゃなんないんだけど…」





深刻そうに俯いて話すおばさん。

ごくりと息を飲む。




「今から春のソナタが始まっちゃうのよね!!ヤン様見なきゃならないのよ!!」







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