一生恋愛



中に入ると真由の匂いはしない。









ただ匂うのは、ツーンとした薬の匂いと、機械の匂いだけ。









俺はふらふらと真由に近付いていった。











「真由っ…。」








顔にかけられている白い布をとる。









真由の顔は凛としていて、死んでるとは思えなくて。










まだ少し温もりの残っている手を握り、真由を見つめた。












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