一生恋愛


「…落ち着いた?」



「うん…ごめんなさい。」


涙が止まり、謝ってくる高原。

でも俺はそれよりもさっきの言葉の意味を聞きたかった。





「ずっと昔から…って、どういうこと?」


「っ!?//」




びくっと大きく体を震わせて驚く高原。
そして、顔が赤く染まっていくのに比例して目に涙がたまっていった。





「覚えて…ないんだね。」


「覚えて……?」




昔の自分の記憶を考えても、分からない。

ただ一つだけ心当たりがあるのは、入学式の日に見た夢だけれど、あれは自分の記憶ではない。




でも、何故か他人とは言い切れず、ずっと忘れられなかった。











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