Four Tethers〜絆〜
 綾が、やたらと歯切れが悪かったのも頷ける。

「目的、か…」

 諒が呟く。
 敵の狙いが分からないうちは、下手に手出しが出来ない。

「今回、頭脳犯だな…」

 この中で一番力の弱い綾をまず拘束して、優位な立場に立とうとしているのだ。

「どっちにしろ、見事に策略にはまったな…」

 悠が言った。
 とにかく午後7時、相手の指示どおりに駅前のビルに行くしかない。
 どうなるか全くわからないが…。
 三人はこのまま、夜になるのを待つことにした。
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