Four Tethers〜絆〜
ACT.2…『不 穏』
丸一日沙織の買い物に付き合わされて、へとへとだった。
ウインドウショッピング、何が楽しいのかと綾は疑問に思えて仕方がない。
買い物というのは、買いたい時にそれを売っている店に行って、お金を出して買ってくる。
そういうものじゃないのか。
歩くだけ歩いて、買ったのは小さな熊のぬいぐるみの携帯ストラップ1つだけとは、一体どういう了見なのだ。
「おいし〜♪ 歩き疲れた後のビールは最高!」
やっぱ疲れてんじゃねぇか、と綾は心の中で呟く。
夕食を兼ねて、二人は居酒屋に来ていた。
(それにしても…)
綾は周りに神経を尖らせた。
今日は“敵”と会うのは四人目だ。
沙織は気付いてはいないようだが…。
1日でこの数は、少し多いような気がする。
昨日の公園の時のように、あからさまな敵意は感じられない。
綾は、すぐには手出しせずに様子を見守る事にした。
それに、昨日とは違い、相手は人間だった。
ペンションの主のように、精神を支配されている。
さっきデパートで会ったのも、同じ。
「ねぇねぇ、やきとり食べる?」
「…テンション高いですねぇ、沙織さん…」
沙織は朝からずっとこの調子だ。
「だって、今日は綾と水入らずでデート出来たんだもん。それに、綾が低すぎるのよ」
「へぇへぇ、すみませんねぇ…」
沙織に気付かれないように周りに神経を張り巡らせながら、綾はビールを飲んだ。
「…うまいし♪」
どんな時にも、冷たいビールはうまいものだ。
「でしょー? どんどん飲もうよ!」
「って…明日仕事だろ」
「関係ない!」
沙織は最近『誰か』に変な悪影響を受けているんじゃないか、と綾は心配になってきた。
それが誰かは、はっきり言って問いつめられたくはなかったが。
結局、沙織に引っ張られるまま夜中まで飲み歩いて、店を三軒もハシゴした二人。
家に帰る頃には、二人ともかなり酔いがまわっていた。
「綾〜大好き…」
「女に言われても全然嬉しくないんですけど…も〜、しっかりしろって!」
どちらかというと、沙織のほうが酔い潰れている。
ウインドウショッピング、何が楽しいのかと綾は疑問に思えて仕方がない。
買い物というのは、買いたい時にそれを売っている店に行って、お金を出して買ってくる。
そういうものじゃないのか。
歩くだけ歩いて、買ったのは小さな熊のぬいぐるみの携帯ストラップ1つだけとは、一体どういう了見なのだ。
「おいし〜♪ 歩き疲れた後のビールは最高!」
やっぱ疲れてんじゃねぇか、と綾は心の中で呟く。
夕食を兼ねて、二人は居酒屋に来ていた。
(それにしても…)
綾は周りに神経を尖らせた。
今日は“敵”と会うのは四人目だ。
沙織は気付いてはいないようだが…。
1日でこの数は、少し多いような気がする。
昨日の公園の時のように、あからさまな敵意は感じられない。
綾は、すぐには手出しせずに様子を見守る事にした。
それに、昨日とは違い、相手は人間だった。
ペンションの主のように、精神を支配されている。
さっきデパートで会ったのも、同じ。
「ねぇねぇ、やきとり食べる?」
「…テンション高いですねぇ、沙織さん…」
沙織は朝からずっとこの調子だ。
「だって、今日は綾と水入らずでデート出来たんだもん。それに、綾が低すぎるのよ」
「へぇへぇ、すみませんねぇ…」
沙織に気付かれないように周りに神経を張り巡らせながら、綾はビールを飲んだ。
「…うまいし♪」
どんな時にも、冷たいビールはうまいものだ。
「でしょー? どんどん飲もうよ!」
「って…明日仕事だろ」
「関係ない!」
沙織は最近『誰か』に変な悪影響を受けているんじゃないか、と綾は心配になってきた。
それが誰かは、はっきり言って問いつめられたくはなかったが。
結局、沙織に引っ張られるまま夜中まで飲み歩いて、店を三軒もハシゴした二人。
家に帰る頃には、二人ともかなり酔いがまわっていた。
「綾〜大好き…」
「女に言われても全然嬉しくないんですけど…も〜、しっかりしろって!」
どちらかというと、沙織のほうが酔い潰れている。