七色の朝日~永遠に続く恋物語~

「まじで!?市崎まじで意味わかんないんだけど!!」
「静かにしてよ…」
「…冗談だったけど…これは真面目に市崎泉をギッタギタにしなきゃ」
 さつきは決心したような顔で言った。
「まじでそーゆーのしなくていいから…」
「でも…こらしめてやりたい~~!」
「我慢してよぉ…」
 椿は心底あきれながら静矢のことを考えていた。
―――自分の気持ちが伝わればいいのに…
 ついそんなことを考えてしまう。
「椿」
「えっ!?え…何?」
「蒼谷くん、帰ってきたよ」
「え…あ…」
「また後で話そ?」
「うん…」
 椿は一人になると、すごく不安だった。
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