七色の朝日~永遠に続く恋物語~
 そこに、いたのは。
 蒼谷、静矢。
 椿の、椿の―――
 
 静矢は、二人に近づき、泉に言った。
「佐久良に、何してんだよ」
「静矢…クン?」
 椿の位置だと、静矢の顔はちょうど見えない。
「約束は…今日から一週間、だよな」
「…っ、それはっ」
「――なぁ、佐久良」
 静矢は椿の方を向いた。
「返事、待ってるから」
 悲しそうな笑みを浮かべて、静矢は言った。
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