振り向いて…
司……?
なんで、なんで司が?
司に殴りかかる男達。
殴っている独特の音がする。
突然ピタリとその音はやんだ。
私はギュッと瞑っていた目を開く。
「司………ヒック……ウゥ……」
「だからお前には無理だって言ったのに。」
そう言ってまた私の涙を拭った。
「なんでいつも……」
「嫌いだから?」
「あぁ……そうだな。」
そう言った司はやっぱりどこか切なさを感じた。
そして嫌いだと肯定されてまた涙を流した。