私の初恋



 その晩は、なかなか寝付けなかった・・・。

 まだ頭の中がこれからの生活のコトでいっぱいだった・・・。


 12:00


「12時か・・・。」

 トイレにいって寝ようかな、と起き上がり1階に下りた。

 


 するとそこに、新しい「お父さん」がいた・・・・。


「あのっ・・・・」

 恐る恐る声をかけてみた。

「和子・・・・?」
 新しい「お父さん」は私のほうに振り向きつぶやいた。


 わこ・・・・?
 誰・・・?


「和子・・・。和子!!!」

 明らかに私のことを和子って人と間違えてるよね・・・?
 和子って誰・・・・。



「和子・・・和子・・・和子!!!」


 そういいながら確かに1歩1歩私のほうに近づいてきている。



 怖い・・・



 寒気がした。

 それでも近づいてくる・・・

 これからどうすれば・・・・

 そのときだった

 玄関のドアが開くのと同時に新しい「お父さん」の手が
私の肩に触れた・・・・・。


「きっ・・きゃぁぁぁぁっ!!!」

 小さな声しか出なかった・・・。

「とぉさんっ!!!」

 玄関から誰かが声をあげかけて来てくれた。


 ああぁ・・・・・

 新しい「お兄ちゃん」だ・・・

 私は意識が遠のいてゆくが分かった・・












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