リフレイン〜2nd Season〜
動く壁を越えてみろ
――次の日、警護第四係オフィス。
「ん〜!彼女欲し〜〜!!」
健太が椅子をクルクル回しながら嘆いた。
「安心しなって。あんたに彼女なんか出来っこないから」
朱里が小馬鹿にしたように笑った。
「ちょっ!おい、朱里!ひでぇぞ…」
「はいはい!健太、そうカッとならずに…あたしが女紹介してあげるからさ!」
あ。
健太は朱里が好きなんだっけ。
しかし、朱里には彼氏がいる。
「おっ、マジか!?水樹サイコーじゃーん♪」
健太がわざとらしく笑った。
ホントは朱里を彼女にしたいんだろうな…。
「朱里!彼氏とは上手くやってるの?」
あたしは健太から話を逸らすように、朱里に話題を向けた。
「あ〜…別れたわよ」
朱里はダルそうに頬杖をつきながら言った。
へっ?
わ、か…れた?
「ど、どうして〜?」
「ん〜…なんか最近お互い仕事で忙しかったからすれ違いが多くてね…。別れちゃった」
エヘヘ、と苦笑いを溢す朱里。
そっか…朱里、別れたんだ。
「ま、アイツよりもいい男探して見せるわよ♪」
朱里はあたしを見ると、パチッとウインクをした。