リフレイン〜2nd Season〜
左腕に鋭い痛みを感じ、恐る恐る見た。
「ふ…ふふふ…行かせないよ…」
見ると、見知らぬ男があたしの左腕に思いきりナイフを刺していたのだ。
あたしは痛みのあまり、顔を歪めた。
バキッ!
「ぐあっ」
そして咄嗟に油断した男を押さえ付け、右手で思いきり殴り付けた。
「……っ…くっ…」
あたしは震える手で刺さったナイフを掴むと、力ずくで抜いた。
――ポタポタッ…
床に滴り落ちる血。
あたしはとどめに、男の背中に蹴りを入れた。
男は気を失い、静かになった。
あたしは銃を構えながらパーカーの男に近付く。
見ると、総理を守っていたSP達は全員撃たれたようで床に倒れていた。
嘘でしょ…?
だいたい警護のプロの彼等がどうして素人になんか…。
「俺はお前を許さないぞ、竜崎。あの時のこと…忘れたとは言わせない」
パーカーの男は低く、冷めた声でそう言うと銃口をグイッと前に出した。
「お、俺は知らないぞ!お前なんか…」
「そうか」
パーカーの男はカチリと引き金を引いた。