リフレイン〜2nd Season〜

――バキッ!ドカッ!




あたしは隙を見て、犯人に殴り掛かる。




男はそれでも負けたくないのか、前もって用意してたであろうナイフを振りかざしてきた。




バカじゃないの、コイツ…。
ナイフとかチョロいし。




あたしは男の方に体を向け、構えると嘲笑うように言った。




「来なよ」




男は怒りのあまり、顔を真っ赤にさせながら襲い掛かってきた。




あたしはまず、男が持っているナイフを排除することにした。




男を挑発するように、わざと隙を作る。




もちろん総理を守りながら。




「うわーーっ!!」




男はがむしゃらにナイフを振りながら、あたしに向かってきた。




――グギッ!!




あたしは容赦なく、ナイフを持っている手を向いてはいけない方向へ捻る。




男は苦しそうに顔を歪めながら、ナイフを離した。




――バキッ!!




そして、とどめに男の上に跨がると銃のグリップで奴の顔を思い切り殴った。




「……っ…うぐ…」




男は魂が抜けたように気を失った。




「総理、大丈夫ですか?」




「あ、あぁ…大丈夫だ」




総理は酷く驚いた表情を見せた。



あたしは男の上から退くと、総理を安全な場所まで誘導した。




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