リフレイン〜2nd Season〜

総理をやって来たSAT隊員に受け渡し、あたしは会場から出た。




「――二宮!無事か!?」




振り向くと、そこには緒方さんがいた。




「はい、ちょっと左腕にナイフが刺さっただけです。」




緒方さんはあたしの左腕を見ると、目を見開いた。




「凄い出血じゃねーか…。ちょっと腕見せてみろ」




「えっ…」




緒方さんは怪我をしてるあたしの左腕を優しく掴んだ。




そして自分が巻いていたネクタイをほどき、あたしの左腕に巻き付けた。




「わ…ありがとうございますっ!」



「これくらい別にいい。とにかく病院に行くぞ」




「あ!怪我と言えば…朱里達は大丈夫なんですか!?」




あたしは咄嗟に聞いた。




そうだよ…
朱里達はアイツに撃たれたんだ。



「あぁ、月島達のことは心配ない。幸い、防弾服を着ていたおかげで軽傷で済んだ」




そっか…。
良かった…。




あたしはホッと胸を撫で下ろした。




「まぁとにかく二宮、お前も病院に行け。そのままにはしておけないだろ」




緒方さんはあたしの左腕を指差した。




あ、確かに…。
まだ痛むし。




「はいっ!行ってきます♪」




< 144 / 271 >

この作品をシェア

pagetop