リフレイン〜2nd Season〜
あたしは待機していた車に乗り込み、病院へ向かった。
刺された左腕はまだズキズキと痛む。
隣に座っている緒方さんは、あたしの様子を伺いながら声を掛けてくる。
「それにしても、ひどい出血量だなぁ…。かなり深く刺さったのか?」
緒方さんはネクタイに巻かれたあたしの腕に、タオルを被せた。
緒方さんのネクタイはもう、血で真っ赤に染まっていた。
「ん〜…そんなに深くはなかったと……ったぁーいっ!」
あたしは左腕を押さえながら言った。
ズクッと左腕が痛み出したのだ。
「おい、大丈夫か?」
緒方さんは、横から心配そうに声を放つ。
「あはは〜…大丈夫ですよ。すぐに治療してもらえば」
あたしは痛む腕を押さえながら、苦笑いを溢した。
緒方さんが被せてくれたタオルさえも、もう赤く染まっている。
な、なんか頭クラクラしてきたかも…。
ヤバイ。
血が足りない…とか?
「二宮、大丈夫か?顔色悪いぞ」
隣にいるハズの緒方さんの声が、遠くに聞こえる。
あーヤバイ…。
も…意識…が………
そこであたしの意識はプツン、と切れた。