リフレイン〜2nd Season〜

「どーいたしまして。」




俺は朱里の背中をポンポンと叩いた。




「……っていうか…いつもは馬鹿なあんたに何であたし慰められちゃってんのかしら」




朱里は少し不服そうに言った。




「ぷっ。いくら強い朱里でも弱い時は弱いってことじゃないの?」



俺は朱里の頭をクシャクシャと撫で回した。




「俺のこと好きになってよ。少しずつだけでいいからさ」




俺は朱里を少し離すと、目線を合わせた。




「そ、それは…」




「ん?」




朱里は指を絡めながら目を泳がせる。




「もうちょっと…もうちょっとだけでいいから時間が欲しいの。まだ元カレのこと忘れられないし…健太は…いい仲間だって思ってたから……」




「……うん」




「だから…まだ返事は出来ないわ。もう少しだけ待ってくれない?そうしたら…答えを出すから」




朱里は真っ直ぐに俺の目を見てきた。




「……うん、分かった。良い返事待ってるから」




「え、えぇ…」




顔を赤くさせる朱里に思わず、笑みが溢れる。




「さ、行くか。送ってくよ」




「え、悪いわよ…」




「遠慮するよーな仲じゃないっしょ(笑)!ほら!行くよ!」




俺はさりげなく朱里の手を掴んだ。














少しずつ…







俺を好きになってくれよな?





< 158 / 271 >

この作品をシェア

pagetop