リフレイン〜2nd Season〜
「けど…?」
「今は仕事も忙しい時期だし…彼にも迷惑掛けたくないし…あたし1人で産むつもりです」
「美姫ちゃん……」
医師は悲しそうな顔をした。
そして、そっとあたしの手に手を重ねてきた。
「医師…?」
「美姫ちゃん。私は…ちゃんと彼に言ったほうが良いと思うわ。だって美姫ちゃん自身も辛いでしょう?」
「………………」
あたしは何も言えなかった。
辛いに決まってる。
愛する人の子供を授かったのに、その本人に言えないでいるなんて。
「医師…あたし……怖いの。彼が…優輝が…別れを切り出してこないかが…。あたし達の仕事は普通の仕事じゃないし…優輝はどう思うのかが…怖い」
あたしは涙を流しながら言った。
怖くて仕方がない。
優輝を…失いたくないの…。