リフレイン〜2nd Season〜
「お、終わったか?」
診察室を出ると、桐島ちゃんが椅子に座っていた。
「ありゃ?桐島ちゃんまだ呼ばれないの?」
あたしは目を丸くした。
確か…あたしより前からいたハズだよね?
「俺はもう終わってたよ。お前、車で来たのか?」
「え…ううん、タクシーだけど…」
「じゃあ送ってやるよ。薬貰ったら行こうぜ」
桐島ちゃんは腕組みをした。
送ってくれるのは嬉しいけど…
あたしには潤がいるし…
「はは、もしかして戸田さんのことが気になるとか?」
!?
あたしは思わず顔を上げた。
「大丈夫、戸田さんには内緒にしといてやるから。そもそも俺と美姫の関係知ってるだろ」
あ…確かに。
「無駄な出費すんのも嫌だろ?遠慮すんな」
桐島ちゃんは柔らかく微笑んだ。
桐島ちゃんなら…潤も怒らないよね。
だって桐島ちゃんはあたしからしたら、頼れるお兄ちゃんみたいな存在だし。
まったく恋愛対象とかで見たことなかったしな。
「じゃあ…お願いしよっかな」
あたしはニコッと笑うと、桐島ちゃんの隣に腰掛けた。
「そういや…どうよ?SPは。充実してるか?」
桐島ちゃんは顔をこっちに向けた。
「うんっ!みんないい人だったし、すごくやりやすいよ。でも…」
「でも?」
桐島ちゃんは不思議そうな顔をした。