夕焼け色の再会
明かされない真相
高橋の家へ帰った私を待ち受けていたのは、祖母から送られてきた大量の服飾品の山だった。
とても私の部屋のクローゼットに入りきる量ではない。
新幹線で帰ってきた私をどうやって先回りしたのかはわからないが、長谷川家なら何でもできるのだろう。
時空を超えることさえできそうな気がする。
夢か幻かというあの家での数日間を思い出して、ふいに笑いがこみ上げる。
結局、二階の納戸を整理して、そこに収納することになったが、長谷川家から第二陣の荷物の山が届き、そこすらも手狭になってしまうほどだった。
窓の外にはもう、夜の闇がおりている。
晴れ渡る青空も好きだけれど、私は夜空を見上げることがより好きだった。
父の胸に、抱かれているような気がするから。
この夜空は、どこまでも続いている。
私の大切な人たちすべてを包み込んでくれている。
そう信じられる自分は、とても幸せなのだと思った。
私は携帯電話を手に取り、かけ慣れた番号にリダイヤルをする。
数回の呼び出し音の後、柔らかな声が聞こえた。
表情は見えないのに、それでも私は微笑んでみせた。
そして。
「叔父さま、謀りましたね?」
そう切り出した。