夕焼け色の再会
それから私はまた車に乗り、今度こそ長谷川家へと向かった。
喉の奥に小骨が刺さったような、小さな痛みと胸のざわめきを感じながら。
私はそこで、どのように振る舞えばいいのだろう。
どういう立ち位置が正しいのだろう。
わからない。
模範解答ばかりだと、いつか叔父に言われたのはまぎれもなくこの私なのに、どうして今は、その答えが出せないのだろう。
ここまで来て、いきなり不安に襲われる。
自分は本当にここにいていいのかと、いつかのように何度も考える。
どこにも私の居場所はないのではないか、誰も私を必要としていないのではないか。
そんなことばかり、考えてしまう。
愚問だなんてわかっていても、思考は止められないし止まらない。
私は、高橋亜美なのか。
それとも、長谷川亜美なのか。
そのどちらでもないのか。
私は一体、誰なのだろう。