夕焼け色の再会
「よく似合うわ。思ったとおり」
着てみて、と言われるがままにそれを身に着けた私に、叔母にそう言った。
爪をひっかけたりして生地を傷めないように、間違っても破ったりしないように細心の注意を払って着るのは、かなりの労力を要した。
私が着替えるために一度退室した叔母は、針子というのだろうか、そういう女性たちを伴って戻ってきた。
そしてその女性たちが、私の肩や腰がフィットしているか、しきりに確かめている。
「丈は問題なさそうね。ウエストとか全体的にもう少し詰めた方がいいわ。胸元も」
叔母の言葉をわかりやすく言えば、つまり私は女性らしい体系ではないということだ。
痩せているわけではないけれど筋肉質な私には、女性ならではの柔らかそうな丸みがほとんどない。
「華奢っていうことよ」
そう叔母はフォローしてくれたけれど、それで納得できる体つきでないことは自分が一番よくわかっている。
現に、肩は少しきつめで、手直しする必要があるとのことだった。
肩幅が広めで筋肉質、これは華奢という言葉の意味には当てはまらない。
わかっていたけれど再確認されてしまった事実にがっかりした。