夕焼け色の再会
「お義母さまもわかっていて、でも言わずにはいられないのよね」
その心痛をまるで自分のもののように感じとっている繊細な叔母は、つらそうに眉を寄せた。
長い人生から見れば、今のこの瞬間はほんのまばたきほどのものかもしれない。
けれど、自分に残された時間を知るわけもなく。
そして、その一瞬の積み重ねが今の自分だと知っている私も、また。
「私も、愚問だなんてわかっていても、何度も考えています。私に価値なんてあるのかって。両親の命を踏み台にするように生きている価値が」
自虐的な笑みが、歪んだ唇の端から零れ落ちた。
本当に、私はなにをやっているのだろう。
ここまできて、自分を貶めるような発言をして、なんのつもりなのだろう。
突如、私の肩が強い力で掴まれ、揺さぶられた。
それはもちろん、叔母によって。
「ご両親の命を踏み台に、なんて思ってもいないことを言わないで。命の重さを十分すぎるくらい理解しているあなたがそんなことを思うはずがないわ」
それは半分正解で、半分不正解な答えだった。