夕焼け色の再会

「自分で決められないから、だから、誰かに、訊きたくて・・・っ」


優しくされたいと望むことは、そんなに愚かなことなのだろうか。

やさしくない現実ばかり見てきた目を、ほんの少しの間だけでも閉じることが、それほど許されないことなのか。



私が自分を大切にできないぶん、誰かに大事にされたかった。

鬱陶しいくらい、叫んででも、伝わるまで何度でも、伝えてほしかった。

愛しているとかそんな言葉じゃなくても、ありきたりな言葉でも。



すべてもう、過去のこと。

私を子ども扱いするなら、馬鹿馬鹿しいくらいに過保護に、すべての苦しみから守ってほしい。


もうなにも見たくないの。

それができないなら、その慰めは私の傷を引き裂いているだけだということに、どうか気づいて。



「今の私には・・・・長谷川家の関係者だっていう価値しか、ない、から・・・・」


だからこんなことを考えてしまう、なんて、誰かのせいにするのにも疲れてしまったのに。


この涙は、一体なんなのだろう。


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