夕焼け色の再会
居場所がない。
何度そう思っただろう。
どんなに、自分の存在する場所を見つけたと思っていても、私の存在は曖昧すぎて、そこを自分の巣とすることができない。
どこに帰ればいいのだろう。
旅立つたびに巣を壊さざるを得なかった私には、もうそれを作り直す力は残っていない。
私の帰りを待つ人は、もうどこにもいないのかもしれない。
どれだけ求めても、手を伸ばしても、届かない。
そこには誰もいないのだから。
それでも零れた涙はいつか乾き、私たちは忘れてしまうだろう。
その瞬間に感じていた苦悩を、痛みを。
そしてきっとまた、同じようなことに苦しみ、涙するのだ。
私たちは何度も同じあやまちを繰り返し、何度も自らの愚かさを突きつけられなければそれに気づけないのだから。
拭うこともせずにただ涙を流す私の嗚咽だけが、この空間に響いていた。