夕焼け色の再会
運び込まれる服、靴、バッグ、アクセサリー。
もともと煌びやかな内装のこの部屋は、今や色とりどりの花が咲く庭園のようになっていた。
ラックに掛けられた服を、目を輝かせて見ている祖母と叔母。
それらのどこにも値札が見当たらず、私はどれを手にとっていいか迷っていた。
勧められるがまま試着をし、アクセサリーを合わせられ、ポーズまで指定された。
マネキンかモデルにでもなったようだ。
「やだ、もう亜美さんたらなんでも似合うのね」
「お嬢様はすらっとしていてスタイルがよろしいので、着こなせるお洋服の幅が広いのですね」
私の女らしさに欠けた体型をそんなに褒められると、照れくささが度を超して居心地が悪くなってくる。
祖母が外商担当者を巻き込んで盛り上がり、それを叔母の菜穂さんが微笑んで見つめている。