夕焼け色の再会


求めることは、罪なのか。

自ら手放しておきながら、会いたいと願うことは愚かなのか。

欲張りな私は、自分の中から湧き起こる欲求を押えこむことに苦労していた。



我が儘で、欲深い私。

大切な人を傷つけることしかできない、鎧で弱さを隠したつもりになっている私。




“人生は、したいことをすべてするには短すぎる”



誰が言ったかも定かでない、そんな格言めいた言葉が思い起こされる。

人生なんてものは、いつ終わりを迎えるかなど私にはわからないし、母のように自分で幕引きをしてしまう人間もいる。



私のしたいこととは、一体なんだろう。

可能か不可能かなんて現実的なことを考えなければ、いくらでもある。

けれど、もし叶えられることのみに限定するならば。


答えは出ている。


条件も揃っている。



それなのに私は、踏み出すことを恐れた子どものままで、その立場に甘えているのだ。


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