夕焼け色の再会
今はただ、
二時間以上の移動も、叔父の気遣いによって快適に終わった。
終点の東京駅で新幹線を降りた私は、ロータリーで車を探していた。
ここから乗り換えて、長谷川家の最寄り駅まで行こうと思っていたら大反対にあったのだ。
電車だなんて危険すぎる、と。
心配性にもほどがあると思ったけれど、私がそれに逆らえるはずもなく、迎えの車が来ることになっていた。
流れるように行き交う人の多さに圧倒される。
ずっとこの大都市に住んでいたのに、たった半年でもう感覚を忘れかけている。
私は自分で思っている以上に、あの地に馴染んでいるのだろう。
異端者のように思っているのは私だけかもしれない。
視線を巡らせていると、いかにもという感じの一台の磨き抜かれた黒い車が目についた。
傍らには、スーツを着て手袋をはめた男性が、背筋を伸ばして立っていた。