夕焼け色の再会
こちらへ来た日の叔父との会話が思い出される。
“置いてきたものがあるならまた取りに行けばいい。きみが取り戻したいと思ったなら、そこからもう一度はじまるんだ。いつだって間に合うよ”
今、もし私が取り戻したいと思ったのならば、取り戻せるのだろうか。
置き去りにした夢と、友人と、過去を。
結衣の涙は、幾度となく見てきた。
それでもあんなに痛々しい涙を流す姿を見たのは初めてだった。
失いたくなかった大切な人。
自ら断ち切った絆を、もう一度結び直す権利がたとえ私になかったとしても。
求めてみても、いいのだろうか。
私の名前の由来となったフランス語“amie”意味は、友達。
生まれてから最初に、愛情とともにもらった両親からの贈り物。
その真実は私に手を伸ばす勇気をくれた。
もしも伸ばしたその手が振り払われ、ちぎられたとしても、何度だって求めに行けばいい。
もう私は、暗闇で泣いている小さな少女ではないのだから。