素直になれない私たち

翔太side


「涼!!」


俺は涼を引っ張って田中達から離れた。


「大丈夫だって。麻美は気づいていないよ!」


ニヤニヤしながら言ってくるこいつがムカつく・・・
グズグズしている俺も悪いけど。こいつなりの俺への応援なのかもしれない。


今日は2人がくれたチャンスだと思っている。なんとしてでも田中と近づきたい。そうでなきゃ男じゃないよな・・。


「はー」


俺は自分の駄目さにため息が出た。



「翔太は考えすぎなんだよ」


「考えるに決まってんじゃん。」
絶対手に入れたい。俺のものにしたい。ほかの奴には絶対渡さない。



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