恋心 ~Opposite Nature~
俺の心配はよそに、試合は始まった。
一組の奴らは全員がバスケ部らしく、優勝候補の一つだ。
尾崎と福田もバスケ部らしいけど、人数的に不利だろ。
「おい、山地」
「ん?」
「お前も去年、一組とやったから知ってるよな?あの事件」
「ああ。知ってる」
福田が言う"事件"とは、去年のクラスマッチに起こった。
あいつらは優勝するためには手段を選ばない。
特に女子に対しても手軽なしで、ぶっつかったりする。
実際、去年のクラスマッチで一組と対戦したクラスの殆どで怪我人が出た。
「俺と尾崎でゴール攻めるから、お前は岡崎を守ってやってくれよ。妃路は大丈夫だろうけど」
「なんで俺が…」
「お前運動神経良いんだろ?頼むよ、なあ。」
「…わかったよ」