恋心 ~Opposite Nature~




予想通り、一組の奴らのラフなプレーのおかげで何度も笛が鳴った。


そんな時、またピピッと笛が鳴った。


どうやら一組の奴と誰かがぶつかったらしく、一人倒れている。


「妃路、大丈夫か!?おい!!」


近寄ってみると、倒れていたのは山中だった。

「誰か、保健室に運ばないと…」

「でも試合が…」


試合終了まで後五分。40対40の同点だった。


「…俺が連れて行く。福田たちは残って試合しろよ」

「でもよ…」

「こいつの望みが優勝なんだろ?二人が抜けたら優勝なんて無理だし、俺が行くよ。あとは頼むわ」

「あ、ああ。わかった。…頼むわ」


意識のない山中を抱きかかえ、保健室へと向かった。







< 14 / 43 >

この作品をシェア

pagetop