恋心 ~Opposite Nature~
その後、クラスマッチの打ち上げをしようと全員が張り切って出て行った。
「山地くんは、行かないの?」
「ああ」
体育委員の山中を待っている岡崎と教室で二人きりになった。
「なんかさ、妃路と山地くんくっ付きそうな気がするな」
突然、岡崎が変なことを言い出した。
「は?」
「山地くん実は優しいし、その優しさを今日妃路は感じたと思うな~」
「誰があんな奴…」
「あたしの予想は当たるんだからね~。楽しみだな、二人とも」
こいつ…それは可愛い顔して言う台詞じゃねえぞ?
「お待たせ、純。と山地くん?どうしたの?こんなとこで」
「別に」
教室から出ようとする俺の腕を山中が掴んだ。
「打ち上げ、行かないの?」
「…俺が行くような人間に見えるか?」
「山地くんが行かないと。今日の主役は山地くんだし」
「前に言ったろ?よろしくするつもりないって。ほっといてくれよ」
そう言い捨て、教室から出て行った。