恋心 ~Opposite Nature~
別に誰だっていいんだけど、こいつらみたいなのはマジ勘弁。
出来ればおとなしいの奴の方が、何事もないからいい。
俺の名字が山地だから、多分ヤ行の奴だろうけど。
…誰なんだろうか。
「あ、もうすぐチャイム鳴っちゃうみたい。じゃあね、山地くん」
「また後でね、山地くん」
勝手に挨拶して自分の席へと帰っていた女子達。
…疲れた。……マジで疲れた。
新しい担任が教室に来て、挨拶を始めた今でも俺の隣の席は空席になっている。
「山中と岡崎は新学期早々遅刻か?山地、知らないか?」
なんで俺に振るんだよ。
俺なんかが知るはずがない。
つか、まだチャイムが鳴るまで二分あるわけだし、遅刻じゃないだろ。
すると突然、後ろの扉が開き女子二人が教室に入ってきた。