恋心 ~Opposite Nature~



「おっはよー、みんな!」


「おはよう。」


また朝からうるさい奴か…。まるで男みたいだな、あいつ。

一人は左肩にスクールバックをかけて、右手を大きく振りながら満面の笑みで。

そしてもう一人は控えめに、そいつの後ろを歩いている。


「おはよー。」


「妃路、1年間よろしくねー!」


クラスメートの何人かが、元気な奴に挨拶をし、そいつもにこにこしながら返している。


「うん、よろしくー…って、先生来るの早い。」


「……もう、チャイムも鳴るぞ。岡崎も山中も、早く席につけ。」


担任は若干呆れ気味。

元気な奴は、窓際の方に歩いてきて俺の隣の席に座った。

そして…俺の顔を見て何か思い出したのか、突然喋り出した。





< 5 / 43 >

この作品をシェア

pagetop