恋心 ~Opposite Nature~
「おっはよー、みんな!」
「おはよう。」
また朝からうるさい奴か…。まるで男みたいだな、あいつ。
一人は左肩にスクールバックをかけて、右手を大きく振りながら満面の笑みで。
そしてもう一人は控えめに、そいつの後ろを歩いている。
「おはよー。」
「妃路、1年間よろしくねー!」
クラスメートの何人かが、元気な奴に挨拶をし、そいつもにこにこしながら返している。
「うん、よろしくー…って、先生来るの早い。」
「……もう、チャイムも鳴るぞ。岡崎も山中も、早く席につけ。」
担任は若干呆れ気味。
元気な奴は、窓際の方に歩いてきて俺の隣の席に座った。
そして…俺の顔を見て何か思い出したのか、突然喋り出した。