恋心 ~Opposite Nature~
教室に帰ると、案の定誰も居なくて、見た所ホームも終わりみんな帰ったらしい。
…俺も帰るか。
スクールバックを肩に掛け教室を出ようとした時、誰かとぶつかってしまった。
「あ、山地くん。今帰り?終業式サボったでしょ?先生凄く怒ってた」
俺を見上げて喋る、…山中。
「これ、先生から渡すように頼まれてたんだ。行事予定表と、月曜日提出の宿題」
「…要らねえ」
「貰ってもらわないと、あたしが困るの。はい、これ」
「お前…まじウザイんだけど」
苛々が限界に達した俺は、掃除箱に山中を押し付け、次々に言葉を吐き捨てた。
「先生がなんだって?いちいち優等生ぶるなよ、優等生さん。俺に、もう構うな。話し掛けてくるな。次話し掛けてきたら、どうなるかわかんねえからな」
瞳を揺らせながら動揺を隠せない山中に、さらに追い討ちをかけるように言った。
「…次は、こうする」